その鵲は空の裏側を知る

その鵲は空の裏側を知る

その鵲は、空の裏側を知る~幕間 気づいてはいけない違和感~

夕方の学園。 校舎の影が長く伸び、風が少し冷たくなってきた頃。 スズメは、理由もなく立ち止まった。(……?) 胸の奥が、きゅっと縮む。 嫌な予感というほど強くはない。 でも――何かが、抜け落ちたような感覚。「……カケル?」 名前を呼んだつも...
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その鵲は、空の裏側を知る~幕間 観測される側の沈黙~

未観測領域の奥。 光の箱が静かに浮かぶ空間で、カケルは一人立ち尽くしていた。 シラサギは結界の外で調整をしている。 フクロウの気配も、すでに遠い。 ――今、この瞬間。 誰も、彼を観測していない。(……静かだ) 音はもうほとんど感じない。 代...
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その鵲は、空の裏側を知る~エピローグ~

数週間後―― 学園の校庭には、やわらかな春の光が降り注いでいた。 風が吹くたび、桜の花びらが空を舞い、 地面に落ちては、また新しい色を重ねていく。 あの日、世界が壊れかけていたことなど、 今の光景からは想像もできないほど、穏やかな昼下がりだ...
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その鵲は、空の裏側を知る ~第16章 深層の結末~

未観測領域――第三層の中心。 暴走していた因果結晶は、 カケル・シラサギ・タカの連携によって、ようやく沈黙した。 砕け散ることも、完全に消えることもなく、 歪んだ光の塊は“在るべき位置”に留められている。 空間はまだ歪んでいた。 だがそれは...
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その鵲は、空の裏側を知る~第15章 カラスとの最終対峙~

学園最上階―― かつては観測と研究のために使われていたはずの観測室は、今や半壊していた。 割れた魔導ガラスの向こうに見えるのは、 赤黒く歪む未観測領域の深層。 世界の裏側が、あまりにも近い。 カケルは、ゆっくりと息を整えた。 胸の奥で、第三...