shiyu

フラ壊

『クラス最底辺の俺、触れたヒロインの死亡フラグが見えるんだが助けたら世界が壊れそう』 ――助けたいだけなのに、選択肢が残酷すぎる~第8花 見てはいけないページ~

朝の教室は、まだ静かだった。 俺は窓際の席に座り、 机の中に入れたノートの感触を、ずっと意識していた。 持ってきたのは失敗だったかもしれない。 でも、家に置いておくのも、怖かった。 ――書いてあることが、あまりにも現実すぎて。「おはよ、アス...
どうせ勝てない魔王

どうせ勝てないので、魔王は勇者を楽しませることにしました~第6娯楽~

勇者は足を止めていた。 ダンジョンが明らかに今までとは違う様子だからだ。 目の前には三本の通路。 一つは妙に整えられた石畳の道。 一つは壁に派手な装飾が施されたやけにうるさそうな道。 そしてもう一つは――照明も装飾もなく、何も起きそうにない...
いちばん近くて、いちばん遠い

いちばん近くて、いちばん遠い~プロローグ~

私と彼は、いちばん近くにいて、同時に告白を断った。 放課後、放送室の前の廊下で。 相手はもちろん違うけど、断った理由は同じだった。「ごめん。好きとか、そういうのじゃない」 私はよく「男っぽい」と言われる。 比喩でも何でもなく、実際に力仕事を...
どうせ勝てない魔王

どうせ勝てないので、魔王は勇者を楽しませることにしました~第5娯楽~

勇者は、帰らなかった。 正確には―― 帰ろうとしなかった。「……もう一周していい?」 ダンジョンの分岐点で、勇者は軽く問う。「構いません」 ヴァルドは深くお辞儀をした。「こちらは常時開放しております」「いいねぇ。気が利いてる」 剣を肩に担ぎ...
どうせ勝てない魔王

どうせ勝てないので、魔王は勇者を楽しませることにしました~第4娯楽~

玉座の間には4人の魔族が並んでいた。 四天王である。 本来であれば、恐怖の象徴。 だが今、その空気は重い。「魔王様」 最初に口を開いたのは、女魔族だった。「結論からお伺いしてもよろしいでしょうか。私たちは……解任、ということでしょうか?」 ...