shiyu

フラ壊

『クラス最底辺の俺、触れたヒロインの死亡フラグが見えるんだが助けたら世界が壊れそう』 ――助けたいだけなのに、選択肢が残酷すぎる~第26花 見えない距離~

教室の空気が、どこかおかしい。 スズランは窓際の席で頬杖をつきながら、斜め前の二人を見ていた。 アスターとダリア。 ただ並んで座っているだけ。 話しているわけでも、触れているわけでもない。 それなのに――(……近すぎない?) 言葉にするとそ...
君だけが俺をユイと呼ぶ

君だけが俺をユイと呼ぶ~第4話 あだ名~

梅雨が終わりかけたころ、クラスで席替えが行われた。 正直に言えば、白石の隣を離れるのは惜しかった。 けれど同時に、これ以上変な空気になる前に距離ができるなら、それはそれで助かる――そう思っていた。 ……はずだった。「ねえ」 休み時間、背後か...
君だけが俺をユイと呼ぶ

君だけが俺をユイと呼ぶ~第3話 図書館~

――やってしまった。 机に突っ伏しながら、何度目か分からない後悔を噛みしめる。 クラスの空気は、もう完全に俺から距離を取っていた。 話しかけてくる人間も、視線も、昨日までとはまるで違う。 別に、あいつと仲良くなりたかったわけじゃない。 ……...
君だけが俺をユイと呼ぶ

君だけが俺をユイと呼ぶ~第2話 ユイというワード~

あの言葉が、頭から離れない。 大好きなゲームをしていても、指先だけが勝手に動いて、意識が追いついてこない。 ――ユイはズルいな…… 昼間、白石が確かにそう呟いた。「ユイって……誰なんだ」 声に出した瞬間、胸の奥に小さな違和感が残った。 机の...
それでも好き

それでも好き~第6恋 逃げた告白~

文化祭のシーズンは、バスケの試合があるシーズンでもある。「この試合で負けたらみんな坊主な」 誰が言ったかは忘れたが、この言葉を忠実に再現して、俺は試合に負けた翌日に坊主にした。 だが、坊主にしたのは俺だけだった。 これがきっかけで、女子から...