shiyu

君だけが俺をユイと呼ぶ

君だけが俺をユイと呼ぶ~第11話 誘い~

翌朝、俺は白石との約束の意味を考えていた。 過去にも同じ約束をしたことは間違いない。 が、どんな意味で自分が言ったのかは思い出せない。 ただ、白石が泣いていたことだけは映像として覚えている。 その光景だけが記憶にある。 そういえば、草原で泣...
君だけが俺をユイと呼ぶ

君だけが俺をユイと呼ぶ~第10話 違和感~

違う―― なんか違う―― 俺は確かにどんな形でもいいから白石と一緒に居たいのだろう。 だが、一緒にいればいる程に、違和感を感じずにはいられなかった。「ねぇ朝倉くん。この学校の七不思議はほぼ解決したようなものだし、次は記憶喪失について調べてみ...
フラ壊

『クラス最底辺の俺、触れたヒロインの死亡フラグが見えるんだが助けたら世界が壊れそう』 ――助けたいだけなのに、選択肢が残酷すぎる~第39花 ズレは、彼女の周りから~

最初は、違和感と呼ぶほどのものじゃなかった。「……あれ?」 スズランが、空のロッカーを見つめて首を傾げる。「今日、体操服ここに入れたはずなんだけど」「別のロッカーじゃないのか」 俺がそう言うと、彼女は首を横に振った。「ううん。絶対ここ。 昨...
フラ壊

『クラス最底辺の俺、触れたヒロインの死亡フラグが見えるんだが助けたら世界が壊れそう』 ――助けたいだけなのに、選択肢が残酷すぎる~第38花 予測じゃない、変化~

最初に気づいたのは、 文字の色だった。 いつもなら、ノートを開いた瞬間に現れる赤い文字。 運命を宣告する、あの無機質な警告。 ――でも。「……黒?」 それは、赤じゃなかった。 インクが滲んだような、 鉛筆で強くなぞったみたいな黒。 しかも―...
君だけが俺をユイと呼ぶ

君だけが俺をユイと呼ぶ~第9話 白石の変化~

「ねぇ聞いてる?」「あ。あぁ……」「ごめん。何だっけ?」「さっきからずっと上の空だね」 白石の口からため息が漏れる。 それからもなぜか、俺と白石は昼飯だけは一緒にご飯を食べている。 白石は昼飯の時間になると、義務的に俺の机の近くに来る。 俺...