その鵲は空の裏側を知る

その鵲は空の裏側を知る

その鵲は、空の裏側を知る~第10章 フクロウの真意~

未観測領域の中心―― 無数の光の箱が浮かぶ空洞。 歪んだ重力と時間が、まだ完全には戻りきっていない。 カケルとシラサギは、無言のまま呼吸を整えていた。 そのとき。 空間の奥から、風とも魔力ともつかない揺らぎが流れ込んだ。 それは攻撃ではない...
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その鵲は、空の裏側を知る~第9章 未観測領域への潜入~

学園地下―― 普段は封鎖され、地図にも記されていない扉。 そこには「禁止」というよりも、 最初から存在しないものとして扱われている空間があった。 重い音を立てて扉が閉じる。 その瞬間、空気の質が変わった。「……ここが、未観測領域」 カケルの...
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その鵲は、空の裏側を知る~幕間 フクロウとスズメ、すれ違う視線~

夕暮れの回廊は、ひどく静かだった。 授業の終わりを告げる鐘は鳴ったはずなのに、 音が、途中でほどけたように消えている。(……変だな) スズメは、廊下の端で立ち止まった。 誰もいない。 なのに、誰かがいる気配だけが残っている。 空気が、張りつ...
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その鵲は、空の裏側を知る~幕間 スズメ視点「気づいてはいけないことに気づく」~

朝の学園は、いつも通りだった。 チャイムの音。 石畳を歩く靴音。 空を切る風の匂い。 どれも、昨日と変わらない―― はずだった。(……あれ?) スズメは、中庭の端で立ち止まる。 噴水の水音が、”落ちる前”に聞こえた気がしたからだ。 いや、違...
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その鵲は、空の裏側を知る~第8章 鋭い視線、揺れる誇り~

午後の魔法学園《アヴィア》。 中庭には、昼休み特有のざわめきが満ちていた。 笑い声、食堂から漂う香り、疲れを含む思い足取り、 無数の魔力が気ままに行き交う、平和な時間。 ――だが。 その流れを断ち切るように、一人の生徒が歩いていた。 タカだ...